シマとの対話

──沖縄の過去と未来について考えるとき、僕はシマと対話する。シマとは、僕にとって老賢者のような存在──  南島詩人・演出家として活躍する平田大一。県内外を縦横無尽に走り抜け、骨太な活動を続ける日々の中で、思索の森を歩き、刻む、真実の言葉たち。  平田大一がつむぐコトノハと、KUWAこと桑村ヒロシの写真がつむぐ、「新・シマとの対話」。2015年4月15日より新連載スタート!(毎月1日と15日に更新予定)

2010年04月19日

シマとの対話〜第Ⅱ章その16『とびら』

Photo_KUWA
「別れるっていうことは
 消えてなくなることじゃないよ。
 前に進むってことだから…」
    (現代版組踊「大航海レキオス」より)

多くの出会いと別れがあるこの季節。
新たな道への新たな挑戦にエールを送りたい。

大学生になる君に…。
何にでも興味を持て、
やりたいことは全部してみろ
高校の時の同級生なんかとつるんでないで
新しい先輩や仲間をドンドン増やせ!
授業は絶対教授の真ん前で、先生の正面で
必ず質問は一コマ、1回は教授にぶつけろ
「野球」と「車」と「女」の話しかしない友人も大事だけど
その仲間たちと「真面目な話」も出来ればもっと最高!
そして…
悩んでほしい。
とことん!
自分の将来について
自分の使命について
自分の志について
自分の可能性について
出ない答えを抱えながら
悩んでほしい。
…10代最後の自問自答が20年、30年先の自分を導くから。


社会人になる君に…。
残念だけど…
まず、これまでの自分の培ってきたものは
ほとんど役に立たないから覚悟して。
何故って?
だって考えてみてごらんよ「大学」で、「高校」で、
「夢の実現の仕方」を教えてもらえてないんだから
君の想い描く可能性は「絵に描いた餅」なんだ。
全然、役に立たないんだ。
優しい先輩なんていないよ
中には大人の苛めにも会うかもしれない。
暗中模索五里霧中の悩みの迷路を
とことん歩くしかないかも。
すると、自分の中の本当の自分しか出てこない。
これが、また「情けない自分」しか現れてこないんだな。
どうしようもないね、「僕の人生なんて…」と
少しやさぐれてみてもいいだろう。
昔の方が、才能あったんじゃないかとも考えたりして。

自分の底辺が見えてきたら
君のリベンジはそこから始まる。
誰かのために…何て、考えるな!
自分の楽しくなる環境整備から始めよう。
自分を殺すんでなく、自分を活かすために我儘になろう、
配属された部署もきっと意味があるから
がむしゃらに飛び込め!
確かに得意分野や就きたい仕事もあっただろう
でも「人生の引き出し」は沢山あった方が絶対にいいから
文句を言わず、まずはぶつかって見よう
君の可能性?
それは「苦手意識が働くところ」にある。
だから自分で自分を観察するんだ…
「自分の強み」と「自分の弱み」
確認出来たらあとはじっくりと自分自身と相談してみたらいい。

今までと違う自分に出会いたくなった君に。
簡単なことだよ。
今まで、出したことも無いような
大きな声を出してみたらいい。
人生が一気に変わる。

人は「心」で動いているから
「一念」の違いで景色が変わる
「想い」の深さで未来が見える
最後は「執念」が夢を引き寄せる。


多くの出会いと別れがあるこの季節。
新たな道への新たな挑戦にエールを送りたい。

勿論、この自分にも。

所詮…人は一人。
まずはこの僕が、自らの足で立てる一人になりたい。
このシマの、沖縄の自立もここから始まるのだから。


「この旅の終わりは、新しき道の始まり」
「海を渡り、時を超えて出会えし友よ」
「僕たちの旅は、まだ始まったばかりだ」
「大航海レキオス!」
「僕は、現代(いま)に生きる『レキオス(琉球人)』なんだ」
    (現代版組踊「大航海レキオス」より)

                南島詩人/平田大一


5/1 「シマとの対話」イベントをガンガラーの谷で開催!

昨年末、大好評だった写真+朗読セッションin洞窟カフェが
再び!南城市ガンガラーの谷「ケイブカフェ」で開催されます。
これは、現在、ケイブカフェで開催中の写真展『シマとの対話』の世界観を、
著者である平田大一、桑村ヒロシが自ら表現。
トークライブ+フォトムービー+朗読セッションという形式でお贈りします。
GW初日の5月1日、素晴らしい自然のガンガラーの谷に
ぜひ、遊びにいらしてください!

・日時:2010年5月1日(土) 18時開場 18時半開演
・会場:ガンガラーの谷 ケイブカフェ
   (南城市玉城前川202番地/おきなわワールド隣)
・ガンガラーの谷HP(地図あり):http://www.gangala.com/
・出演:平田大一、桑村ヒロシ
(司会:吉田鉄太郎・FM沖縄『モーニングビュー』パーソナリティー)
・入場:1000円(小学生以下無料)
・予約:098-948-4192(ガンガラーの谷)
・主催:ryuQ(てぃーだブログ公式Webマガジン)
(写真展は入場無料で9/30まで開催中です)
5/1「シマとの対話」イベントをガンガラーの谷で開催



Posted by 平田大一(Hirata Daiichi) at 11:00