2008年08月27日
第43話『遠雷』(南島詩人・平田大一)

ごめん!
あえて言う。
机上の論で語る「シマおこし」なら
もういらない!
世の中で議員(せんせい)と呼ばれる人たちと
学者といわれる人たちと
いわゆる役場の担当する人たちの
宙を舞う「コトノハ」に
自分都合の「ケンキュウ」に
また繰り返される「ムダな会議」に
辟易してくるんだ。
「文化とは、揺さぶるモノ!」と僕は叫ぶ。
「教育で地域を、文化で産業をおこす!」と僕は叫ぶ!
「だから!頑張っているヒトには光を!」と僕は叫ぶ!
なのに相変わらず!
「行政は、『公』と言うものは、
市民にあまねくコウヘイにたずさわり云々・・・」
と言うものだからさすがの僕も切れ掛かったのだ。
「僕はこの話しを、同じ案件の話しを、今年4月にもしているのに、
まだ同じことを、また半年前と同じ議論を繰り返すのか!」
結論から言えば「地域のカラーを打ち出すのに、
公平になんていってるうちはまず無理だ。」ということだ。
全国でも珍しい事例を作る作業に
「他の団体と同じ扱い」していて
「他の団体と違う扱いをすると不公平だから困る」
ということでは、
そこに新しい取り組みが生まれるはずがない。
奇抜で抜き出ているから
オリジナルでオンリーワンなのだ。
ああ、なのに・・・
このマチは、このシマは
このクニのリーダー達は
まだ幼い、幼すぎる。
否!
危機感が無さ過ぎる。
ゴメン!
あえて言う。
八つ当たりかも知れない、
このボヤキ。
言い続ける。
叫び続ける。
動き続ける。
何も変わらない状況に
辟易して席を立ち
外に出たら
遠くで雷の音。
・・・大丈夫。
こんなことで歩みは止めない。
ただ、僕は
前に進むだけだ。
先に進むだけだ。
南島詩人 平田大一
2008年08月20日
第42話『蝶のはなし』(南島詩人・平田大一)

記憶はハッキリしていない。
海を渡る蝶の詩を読んだのが先か
おばーから聞いた「海を渡る蝶」の話しが先か
でも僕には、ハッキリと思い描かれていた
掌の大きさもある白き蝶「オオゴマダラ」が
黒い海の上を悠々と渡っていく様が
ありありと僕の脳裏に映し出されていた。
てふてふがいっぴき
韃靼海峡を
渡っていった。
(安西冬衛「春」)
大学生の頃
シマを遠く想いながら生きていた僕は
都会にいる自分が
分からなくなっていた。
シマで生まれた僕が
都会で学び、都会で働き、都会で死んでいくのなら
何故!僕はシマで生まれたのか?
シマに生まれた僕の存在の意味を問い続けていた。
自問自答の日々。
ある日。
人でごった返す新宿駅の雑踏の
「人の波」の上を
ひらひらと飛んでいく白き蝶を見た。
その瞬間!
その刹那!
おばーの話を思い出したのだ。
「このシマに住む蝶は秋になると海を渡り
ニライカナイと呼ばれる幻のシマに飛んで行き
春になるとまたこのシマに帰ってくるわけさ。
ボロボロになった羽の上に沢山の幸いを乗せてね。
おまえも、海渡るあの蝶のように生きれたらいいね〜。」
シマに生まれた僕がシマに帰ることに
理由はいらない!
僕の血がそうしたいからなんだ。
記憶はハッキリしていない。
海を渡る蝶の詩を読んだのが先か
おばーから聞いた「海を渡る蝶」の話しが先か
でも、海を渡る「蝶」を自覚した僕は
実はこのときに孵化したのかもしれない。
旅は外に向かう「力」ではなくて
だから帰路は「新たな始まり」のウタなんだ。
自問自答のあの都会の日々が
僕の「使命の自覚」への試練だった。
大きな翼を得た僕は
大海原に飛び出した!
魂ぬ詩や 海を渡てぃ (ぬちぬうたや うみをわたてぃ)
魂ぬ蝶 風に舞ゆ (ぬちぬはぴる かぜにまゆ)
波の華に 身を散らし (なみぬぱなに みをちらし)
魂の蝶 風任かし (ぬちぬはぴる かじまかし)
渡海ぬ仇 北風やりば (とけぬかたき にしかじやりば)
渡る刹那 涙ぬならぬ (わたるどぅきゃんま なだぬならぬ)
月ぬ光り 天ぬ群星 (つきぬあかり てぃんぬむりぶし)
我した蝶 翔り美らさ (わしたはぴる ぱりちゅらさ)
(南島詩人「幻蝶(はぴる)」)
そして僕はまだ
海の上を飛び続けている。
南島詩人 平田大一
2008年08月13日
第41話『天の器』(南島詩人・平田大一)

「天命」とは
いかなるものか
簡単に計れない
命の器を
天の大きさに広げ
生きる益荒男の
命の器とは
いかなるものか
強い潮風に向かって立つ
岩の上にひとり
自問自答の風が吹く
古の王と語り合う刺激的な時間
新たな作品の道半ば
吾が身に「王の命」を憑依させ
果てない自問自答が続く
道とは自覚するものであるらしい
使命とは自覚してこそのものであるらしい
ならば!
我が道を知らず
我が使命がいまだ見えない
小さな自分の歩むべき道とは
いったい何所にあるというのか
海に映る雲に
流れる白き雲の影に
明日の吾が身を占えば
シマの未来を占えば
聞こえてきたんだ
「己が命の声を聞け」と
「血」は憶えているのか!
自覚無くても
眠る意識のその下で
つながる命の「使命」を
血よ!おまえは憶えているのか!
答えなき問いかけに
風だけがゆっくりと
過ぎてゆく
生まれながらの「王」もいる
生まれて悟る「王」もいる
自由にして自在
天の器を意識せずとも持つ
その命の輝きに
天が気がつくのではあるまいか
自らが光り、民が自然と集う王
自らを照らし、熱で人を集める王
思考する。
そのとき、「命」の小さな声が聞こえたんだ・・・
「古の物語を紐解きながら
おまえは、今を現在進行形で生きる
時代のモンスターを描くがいい」
どういう意味か
全くわからない。
眠れぬ夜が
まだ続く。
南島詩人 平田大一
2008年08月06日
第40話『島風のジプシー』(南島詩人・平田大一)

君の周りには
いつもみんなと違う
風が吹いている
それが君の不幸でもあり
幸せでもあるんだ
風をきり
君は歩く
黒い髪が
風に踊った
友と笑う君
だけど気がつけばいつも
君の目は遠くを見ている
まるで
彷徨っている
心の行方を見るかのように
「優しさ」と「激しさ」
両方の感情が
目まぐるしく
君の内にあって
それは時折
君を悩ませるかもしれない
でも!大丈夫
僕が自身を持って言おう
君は格好良い!
踊っている時の君もそうだけど
僕は普段ただ歩いている君のほうが
一番、格好良い!と思うんだ
島で生まれたとか
何所で生まれたのかなんて関係ない
今立つところが
常に、君のふるさとになる
きっと本当は
誰もが今に生きる
ジプシーなんだ
自分の還るべき心を
さがす旅
それが君の生き方であり
ライブなんだから
君は根っこをもたずに
でも!
咲き誇る「花」なんだ
僕は詩おう
遠い空の下で
コトノハは風の旋律にのって
旅行く君に届くだろう
君は背筋をのばして踊る
その先をキッと見つめて
遠い目に映る
風の道を見つめて
歩き続ける道のどこかで
またきっと会えるから
君よ、君は
歩みを止めてはいけない
この国の
ジプシー達に
告ぐ!
君は
君たちは
今のままで
格好良い!
島の風に吹かれる
僕も
ジプシーの如く
放浪する
己が魂を詩う
南島詩人 平田大一



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