シマとの対話

──沖縄の過去と未来について考えるとき、僕はシマと対話する。シマとは、僕にとって老賢者のような存在──  南島詩人・演出家として活躍する平田大一。県内外を縦横無尽に走り抜け、骨太な活動を続ける日々の中で、思索の森を歩き、刻む、真実の言葉たち。  平田大一がつむぐコトノハと、KUWAこと桑村ヒロシの写真がつむぐ、「新・シマとの対話」。2015年4月15日より新連載スタート!(毎月1日と15日に更新予定)

2008年07月30日

第39話『想い』(南島詩人・平田大一)

第39話『想い』(南島詩人・平田大一)
「太陽は王様の象徴
 その力、垂直に向かい」

「龍神は水をつかさどる
 そのパワー、水平に広がり」

「大地は人をカタチ取り
 その想い(ウムイ)四方にあまねく」

初めて出会う首里城の
その精神性の高さに
思わず唸ったんだ。

観光客とは違う視点で
このグスクを見てみたら
「不思議」のオンパレード!
「祈り」のフォートレス(基地)!
「ウムイ〜想い」の宝庫!

ああ、
やっぱり全てに意味があるんだな。

僕はこの夏行われる舞台の
実際の現場である首里城に
出演する子ども達と、ともにいた。

舞台を作るにあたっての
首里城見学。
城探検ガイドをかってでてくれた
「山城氏」の熱い言葉が
僕らの胸も熱くする。


「いいですか!皆さん。
 世界遺産に認定されたと言うことは
 世界の中でもこの文化財群は
 琉球特有の文化として
 認められたということなんです。
 琉球の文化はオリジナル性の高い
 稀な文化だと世界が認めた証なんです!」

 そしてこう言葉を続けた。
 「自分達のシマに、文化に、いや!自分自身に誇りを持とう。
  皆さんの取り組みは世界に通じるモノなんだよ。」

生きた学びをさせてあげたい!
僕はいつも、そう思う。
学びを受ける子ども達は
若ければ若いほどに
その吸収力も凄いんだ。

学力も確かに必要だろう
でも、それ以上にもっともっと大切なことは
自分の立つ根っこに対して「愛」を持てるか!
強き「想い(うむい)」があるか!
ということ。

そう。
僕は知っている
生まれたマチを大事に思う人は
必ず、自分自身も大事に出来るんだ。

自分のマチへの愛情が
揺ぎなき自分の生き方の全てになるんだ。


首里城には舞い踊る龍がいる
舞い飛ぶ鳳凰がいる
守護する獅子がいる。

そしてその中に
笑顔の子ども達もいた。

南島詩人 平田大一




Posted by 平田大一(Hirata Daiichi) at 00:00
この記事へのコメント
さすが詩人★☆★

またまた遊びに来ちゃいました♪

これからも 子供たちのために 頑張ってください!
Posted by ぴんくぱんだ at 2008年07月30日 00:07